左上の書…出口王仁三郎・揮毫「光」(個人所有のものを許可を得て使用しております)

上杉祥三さんインタビュー

(2010年6月吉日、インタビュアー・飯塚弘明)
──王仁魂インタビューもいよいよ第3回目となりました。「三」といえば「瑞の御魂」(みずのみたま…王仁三郎を指す)に因んだ数字です。
 今回は王仁魂復活プロジェクト副会長で、舞台俳優また脚本家、演出家として活躍中の上杉祥三(うえすぎ・しょうぞう)さんにお話をうかがいます。どうぞよろしくお願いいたします。
【上杉】 よろしくお願いいたします。
俳優 上杉祥三さん
【上杉祥三さんのプロフィール】
舞台俳優、脚本家、演出家。
○1955年12月14日大阪生まれ。兵庫県芦屋で育つ。
○1981年、青年座俳優養成所を卒業して、劇団夢の遊眠社に入団する。
○1988年、上杉祥三プロデュースチーム結成。
○1991年よりグローブ座カンパニーの座長としてシェイクスピア レパートリー公演を
開始する。
○2002年、長野里美と演劇ユニット「トレランス」を旗揚げする。◆トレランスのホームページ
○主な代表作品 「クラウド・ナイン」、「ハムレット」、「華岡青洲の妻」、「夏の夜の夢」、「神経衰弱」(トレランスの旗揚げ公演)、「ルネッサンス」、「BROKEN マクベス」、「嘘と真実(二人芝居)」、「アセンション2012」
●アセンション劇●
──王仁魂復活プロジェクトに関わるようになった経緯をお聞かせ下さい。
【上杉】 2年くらい前に知人を介して出口汪さん(王仁魂P会長)と知り合いました。その後、汪さんの紹介で出口光さん(王仁魂P相談役)とお会いして話したときに、副会長をやってくれと頼まれたんです。

 去年5月7日の王仁魂復活プロジェクトの設立記念パーティーの日はテレビの撮影があったんですが、最後にギリギリで間に合いました。
──7月7日から『アセンション・ミロク』という舞台を上演されますが、アセンション(次元上昇)を題材にした演劇というのはとても珍しいと思います。なぜこういう劇をやろうと思ったんでしょうか?
アセンション・ミロク
アセンション・ミロク
2010年7月7日から13日まで
東京・池袋の劇場「あうるすぽっと」
で上演された。
【上杉】 もともと僕は精神世界や心理学が好きで、若い頃からたくさん本を読みました。何百冊読んだか分かりません。

 汪さんと知り合ったのと同じ頃…やはり2年くらい前に、船井幸雄さんのところへ劇団経営のことで相談に行ったんです。

 いろいろなお話しさせていただきまして…目に見えない精神世界の話とか予言とか。

 予言にもいかがわしいものがいっぱいありますが、出口直さんや王仁三郎さんはかなり信憑性が高いのではないのか…と船井さんもおっしゃっていました。

 そして船井さんが推薦する本を全部読んでみて、僕もこういう本(台本)を書いてみようと思ったんです。

 それらの本には2012年問題──2012年の12月の冬至に何かが起きる、という問題があちこち出てきます。

 それが本当かどうかは分かりませんけれど、もし本当だったら──演劇をやる人間としてそれを無視して、普段の日常を描いた本(台本)を書くことがつらくなって来たんです。アセンションに関係ない本を書くことが。

 そういうことがあって、去年(2009年)、『アセンション2012』という舞台を上演しました。

 アセンションをテーマにした舞台は他に誰もやっていないと思います。「コワイ」というイメージがありますし、「宗教がかってる」と言われてしまいます。しかしそれを打ち消したいんです。アセンションというのは、本当はそういうものではないんだ、と。
──アセンション(次元上昇)という言葉は21世紀に入ってからしきりに使われるようになったので、当然ながら王仁三郎は言っていませんが、次元上昇後の世界というのが結局、王仁三郎が言う「みろくの世」なんだろうなと思います。出口直が明治25年(1892年)に大本を開教してから、干支が2周する120年目が西暦2012年だというのも、奇妙な一致でとても興味深いです。

 私も『アセンション2012』を撮影したDVDをお借りして拝見しましたが…すごいですね、ずいぶん勉強されていますね。アセンションだけでなく、アカシックレコード、ヘミシンク、陰謀説、日ユ同祖論などなど…その方面の話がぎっしりで…中味がいっぱい詰まっていますね。
【上杉】 詰まるだけ詰めたんです(笑)

 僕は神様に約束したんです。毎年夏に、七夕あたりに、アセンションの舞台を三本やる、と。

 去年は『アセンション2012』、今年は『アセンション・ミロク』です。来年もやります。

 今回の『アセンション・ミロク』は、広隆寺弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつ はんかしいぞう)がなぜ国宝第一号なのか…というところから始まる話です。
 京都市太秦にある広隆寺は7世紀初頭に創建された。京都では最古の寺であり、渡来系氏族の秦(はた)氏の氏寺である。現在は聖徳太子が御本尊だが創建当初は弥勒菩薩が御本尊だったらしい。
 日本書紀によると推古天皇11年(603年)11月1日に聖徳太子が「私は尊い仏像を持っている。誰かこれをお祀りする者はいないか」と諸臣に問いかけたところ、秦河勝(はたのかわかつ)が「私がお祀りしましょう」と言って蜂岡寺(現在の広隆寺)を創建した。
 右の写真は弥勒菩薩半跏思惟像(クリックで拡大)。
弥勒菩薩半跏思惟像
出典:小川晴暘、上野直昭・著
『上代の彫刻』 朝日新聞社、1942年
【上杉】 奈良の大仏とか他に人気のあるものがあるのに、わずか120数センチの像を、なぜ国宝第一号にしたのか。そこにミステリーがあると思ったんです。探っていくと、実際にミステリーがありました。

 国宝が決まったのは昭和26年、まだ独立する前、GHQが占領している時代です。GHQが推したのは別のものだったようです。それでも日本人として、GHQの言いなりにならずに、国宝選定委員会が頑張って選んだんです。

 松下幸之助さんや湯川秀樹さん、黒沢明さんもこの像に祈願していたという話をどこかで聞きました。

 弥勒菩薩像はいっぱいあるけど、あの半跏思惟像だけが莫大な力を持っています。そのことをいろんな人がおっしゃっています。

 京都の太秦で時代劇をよく撮るんですが──来週も水戸黄門の撮影で行くんですが──撮影所の真裏に広隆寺があるんです。行ったら必ず拝んできます。

 そこに行くとどんどん引き込まれて行きまして…像の中に、引きつけられる何かがあるんです。
──他の仏像と較べて、そんなに力が違いますか?
【上杉】 違います。

 カール・ヤスパースというドイツ人の哲学者で美術評論家がいるんですが、世界中の美術品を見たがこれほどスゴイものはないと言ったんです。
 篠原正瑛・著『敗戦の彼岸にあるもの』によるとカール・ヤスパース(1883-1969)は──自分は今まで哲学者として世界の様々な彫像、彫刻を見てきたが、それらのどれにも、まだ完全に超克されきっていない地上の人間的なものの臭いが残っていた。しかし広隆寺の弥勒像には、真に完成されきった人間実在の最高理念があますところなく表現され尽くしている。それはこの地上におけるすべての時間的なるものの束縛を超えて達し得た人間の存在の最も清浄な、最も円満な、最も永遠な姿のシンボルであると思う──と述べている。
──このアセンション・シリーズは小説にしてもおもしろそうですね。
【上杉】 『アセンション2012』は、ある出版社から小説にしないかと言われましたが…僕は小説家ではないので…。
──『アセンション2012』にも弥勒菩薩半跏思惟像の話が少しだけ出てきますが、去年の『〜2012』と今年の『〜ミロク』は、ストーリーのつながりはあるんでしょうか?
【上杉】 つながってはいません。同じアセンション・シリーズですが、同じ登場人物は出てきません。
◆『アセンション・ミロク』のあらすじ
 昭和26年、敗戦国日本がまだ占領国家であった年。文化財保護委員会の国宝選定が行われた。
 GHQは奈良の大仏を国宝一号に推したが、天啓を受けた仏師、秋元又市は、たった124センチの光背(こうはい)も後光(ごこう)もない素朴な弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしいぞう)を、どうしても国宝第一号にしなければならないと熱弁した。
 「かつて聖徳太子がこの弥勒を祈願して隋の圧力を退けたように、国が滅びた今こそ祈願すれば日本は必ず復興する」と。
 委員会は又市の意向を受け入れ、弥勒菩薩を国宝第一号に認定した。
 翌年、日本は晴れて独立国家となる。しかしまもなく又市は謎の何者かに暗殺された。

 日本は又市の予言通り、20年後、世界第二位の経済大国となった。
 時は経て平成22年、大手旅行会社に勤める吉川幸也は、天下りしてきた上司に突然リストラを言い渡される。失意の幸也に、不意にある『存在』からの声が聞こえる。
 「落胆するな。起こることはすべてあの世でお前が決めたことだ」
 それは、60年前まさに又市に降りた『存在』からの天啓だった───。
 おびえる幸也。そこに見知らぬ女からの電話で、秘密結社「アセンション・ミロク」の存在を知らされる。一年前に急死した幸也の直属の部下、鮫島も入っていたというのだ。
 秘密結社とは? 鮫島の死の秘密とは?そして『ある存在』とは…?!
 謎の先に幸也が辿り着く真実は、誰もが知りえないこの世のからくりだった!
●演劇と目に見えない世界との関係●
──アセンションに限らず、こういうスピリチュアル的なものを劇にするというのは珍しいのではないでしょうか?
【上杉】 いえ、演劇の大ヒット作品というのは、目に見えないもの、亡霊が主役のものが多いんです。そういうものが大当たりするんです。
──へえー?! そうなんですか?!
【上杉】 ハムレット、マクベス(シェイクスピア)、日本だと四谷怪談、番長更屋敷、忠臣蔵、中国なら西遊記…孫悟空や猪八戒、沙悟浄は三蔵法師の守護霊です。

 世界中でお化け物は当たる。いったい何故だろう? 目に見えないものが演劇にとって最も面白い。一番切り口が良い。

 僕は若い頃から亡霊というものに引きつけられるんです。霊能者でも何でもないんですけれど、目に見えないものに対して感じることがあります。

 役者になろうと思ったのは、そのことがあります。
──目に見えないものを感じるということと、役者との関係がよく分かりませんが…もう少し詳しくお聞かせ下さい。
アセンション2012
アセンション2012
『アセンション2012』のワンシーン
【上杉】 「俳優」というのは本来、舞台俳優のことです。映画やテレビなどが出来て、映像に出る俳優の方が有名になりましたが、僕が舞台にこだわっているのは、目に見えない何かがあるからなんです

 観客の霊と、僕たち俳優・スタッフの霊が一致したとき、ライブではものすごいものができるんです。これは映像では無理です。

 機械を使うと、そういうものが寄りつかないというか、力が出ないんです。

 不思議だなーと思っていました。

 スポーツでも何でも、ライブ物は変なものが起きるじゃないですか。群衆がウワーっと集まっているときに、変な力がはたらきます。

 映画ではダメなんです。生(なま)でないと。

 たぶん目に見えないものは四次元、五次元なんだと思います。映画は二次元じゃないですか。
──はい、スクリーンは平面ですね。
【上杉】 三次元にいる僕たちが、二次元に接触する時に、一歩後退するんだと思います。

 三次元から四次元に行くときに──舞台を見てウワーと興奮しているお客さんに、四次元あるいはそれより上の次元から何かが下りてくる──自分たちの思いもよらない何かが下りてくるんじゃないのかと思います。説明できない何かが後押ししてくれる。そのことを今の世の中は言わなくなって来ていると思います。

 名優さんというのは、どんなに離れていても、お客さんと一緒に呼吸をするんですよ。それは同じ空間にいるからです。ですが映像ではそれができない。映画館やテレビでそれを感じたことは一度もありません。

 演劇にかかわる人間として、目に見えないものを無視して生きることは無理なんです。
──劇をやり出したのはいつ頃ですか?
【上杉】 10代後半、大学時代からです。その頃から、劇には不思議な力があると感じていました。

 「劇的」というのは何で「劇」的なんだろう、と。
──劇をやろうと思ったきっかけは?
【上杉】 何かを表現したかったんです。何でも良かったんですが、今振り返ると、結局そういうものに引かれて劇をやってきたんだろうなと思います。
●メッセージ●
──『〜2012』では「生かしていただいてありがとうございます」というメッセージが何度も繰り返し出てきました。やはりそれが上杉さんが一番伝えたいメッセージだったんでしょうか?
【上杉】 あの作品ではそうです。

 言葉というのは…日本語が一番強いと思います。江本勝さんが研究している水の結晶でも「ありがとう」が一番結晶が綺麗だそうです。サンキューやシェイシェイより綺麗なんだそうです。だから日本語で罵倒してはいけない…日本語が一番力を持っているからです。

 アセンションは日本人にかかっているじゃないのかと思います。

 日本人がものすごく綺麗な日本語をしゃべって行くと…その数が増えて、臨界点を超えると…
──『〜2012』に「覚醒した5670万の魂が必要」というセリフが出てきました。
【上杉】 日本人の半分が覚醒したら、地球が良くなるんじゃないのかと思うんです。
──冒頭で、原爆投下の酷さが強調されていたのも印象に残りました。
【上杉】 去年、福山雅治くんが被爆二世であることカミングアウトしました。
 NHK大河ドラマ『龍馬伝』で主役・坂本龍馬を演じている俳優・歌手の福山雅治は、2009年8月9日、長崎原爆忌に、ラジオ番組で長崎被爆二世であることを明かしている。
【上杉】 そういう影響力のある人が言わないと、みんな(原爆の酷さが)分からないと思うんです。

 僕の友達にも被爆者がいるが黙っています。未だにそんな状況です。みんな体調が悪いんです。

 世界中で核の実験を何千回もおこなっていて、そのたびに人は死んでいないかも知れないけど、動物・植物・鉱物はボロボロになっています。地球は傷ついています。なのに未だに核を持ちたがっている。

 被爆国の日本が(原爆の酷さを)言わなかったら、どうなるのかと思うんです。
──『〜2012』には神社などのパワースポットがたくさん登場しますが、上杉さんご自身も、そういう場所によく行くんですか?
【上杉】 はい、よく行きます。

 若い頃はよく分からなかったんですが、だんだんと「この神社には神様がいる」とか感じるようになって来ました。

 特に宗教には入っていませんけど、神社や仏様とかに対して、昔から信心深かったです。
──アセンションの舞台を見にくる人の反応はどうでした?
【上杉】 両極端です。すんなり入っていく方と、入っていけない方と。

 かなりオブラートに包んでやっているつもりなんですが(笑)
──アセンションの次は…霊界物語の劇もぜひ上演して下さい。
【上杉】 膨大な量(全83冊)ですからねー…でもいつかは挑戦してみたいです。
(途中から出口光氏があらわれる)
【出口光】 「言向け和す」(ことむけやわす…暴力ではなく、言霊で相手の心を和らげて行くこと)が霊界物語のメッセージです。
【上杉】 和をもって尊しとなす精神ですね。
【出口光】 まったく聖徳太子の精神です。これが劇になったらスゴイね。
──王仁三郎の伝記を上演するのは?
【上杉】 それも面白いですね!
(左)上杉祥三 (右)出口光
上杉祥三(左)、出口光(右)の両氏
──最後に何かメッセージがありましたら、どうぞ。
【上杉】 ホ・オポノポノの四つの言葉が今回の芝居(アセンション・ミロク)の一つのテーマなんです。

   ごめんなさい

   許してください

   ありがとうございます

   愛しています

 この四つの言葉を言っていれば、戦争なんてする人がいなくなると思うんです。「みろくの世」になると思うんです。

 「みろく」は慈悲の神様です。「頑張れ」とか「しっかりしろ」ではなくて、「ごめんなさい」「許してください」「ありがとうございます」「愛しています」そういう言葉のイメージがします。

 実は○○大統領が宇宙人に教わった言葉がその四つの言葉だった……という話が今回の芝居に出てきます。もちろん創作です。四人の宇宙人が一つ一つその言葉を言っていき、そして○○大統領がその四つの言葉を言おうとしたその時に…………(何が起きるかは劇場でごらんください)
──上杉さん、本日はどうもありがとうございました。
おわり
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